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2013年4月28日 (日)

キネマ航空CEO 桃源郷の物理学について考える

CEOが住む街の北のほうに同じ市内でありながら桃源郷のような町がある。その町でかなり大きな地すべりがあった。幸い人身にかかわる事故には至らなかった。

同じ町にすむ知人のブログは日々更新されており安心をした。当CEOのような不定期の更新では如何なものかと思うが書き続けるだけの根気もなく、また書くような実りのある生活もしていないのだからと尻をまくっておく。

当CEOは機械工学で生業をしていた。地すべりのような土木工学や地質工学については門外漢だが工学の基礎は物理学であり、その初歩的な理屈で地すべりを考えてみた。

実際にその地に住んでいる方々には何の役にも立たないことは初めから認めておくが、知っておいても荷物にはならないだろう。

地すべりは土のPhoto摩擦、もしくは粘着の釣り合いが崩れることでおきる。

摩擦の理屈は次のような現象である。
ある水平な平面にある物体を置いたとき、その物体を滑らせて動かすために必要な力は物体の重さにμをかけた値となる。

このμが摩擦係数と呼ばれ物体と平面の間に存在する。

なお、物体と平面は全く同じ材質であってもさしつかえない。地滑りの場合は同じ「土」であるがたまたまそのような関係になったに過ぎない。(なお、図中のG.C.は重心を示している。)

地滑りが起きるには斜面が必要となる。
物体が斜面上にあっても物体の重さの向きは変わらない。このため滑り落ちる力と斜面を直角に押さえつける力が働く。

Photo_2摩擦係数はこの斜面を押さえつける重さ(力)で働く。

ここで三角関数が出てくる。これはこのまま、図のままで受け入れてください。

「滑り落ちる力」より「摩擦で引き止める力」のほうが大きければ物体は静止している。つまり地滑りは起こらない。

地滑りが起こる瞬間は斜面の角度がきつくなり「滑り落ちる力」と「摩擦で引き止める力」とが等しくなった時です。

つまり μWcosθ= Wsinθ の状態です。この式の両辺にある物体の重さWを消してしまうと μ = sinθ÷cosθとなって物体の重さは関係なくなる。

さらに式を書き換えるとμ = tanθ = sinθ/cosθとなります。地滑りが起こった角度が摩擦係数に関係しています。

Photo_3具体的な例で富士山の角度を見てみると山頂付近、中間、山麓近くでそれぞれ写真のかきこみのようになります。

一応はこの状態で釣り合っているのでそれぞれの斜面の土砂、岩石の摩擦係数が計算できます。詳しく見ていく前に、・・・

摩擦係数にはいくつかあり、一番大きい動き出す瞬間の摩擦係数を静摩擦係数μSと呼び、それより小さい動いている最中の動摩擦係数μD、さらにさらに小さい(回転しながら)ころがる時のころがり摩擦係数μRがあります。

動摩擦係数が静摩擦係数より小さいことは地滑りが瞬間、突発的に発生することを示している。

その摩擦係数のある原因、理由は分子、原子の間に生まれる引力から、さらにはもっと大きな物体がそれぞれの表面にあるギザギザ、でこぼこがかみ合っている状態を壊したり、引っかかったりを繰り返すことで生じている。

さらには多くの物体同士がうまく重なり合ってその間に生ずる摩擦でできたその塊り全体を動かす時の抵抗も広義の摩擦と考えてもいい。(厳密に言えば摩擦で力を分散してしているのですがこれは後程)

なお説明図では平面同士の間で摩擦が生じていますが円弧同士、球面同士であっても接触して摩擦が生じている部分は平面とみなしても問題はありません。

次に摩擦係数と同じ考え方が使える現象に粘着があります。これは物体と表面のいずれか、または両方に粘り気のある物質がついている状態といえます。

こちらの場合はやけにゆっくりと滑り降ります。、一応識別のため粘着係数μA と呼ぶことにします。一般にμA = tan45 = 1 以上になると粘着と呼んでいるようです。

また角度を90°にしても滑ることなく、図の上下を逆にして90°以上にしても外れることもない状態を凝着と呼ぶこともあります。このときの粘着係数はμA = tan90°= ∞ 無限大です。

さて富士山に戻ると頂上付近の角度は溶けた(当たりまえだけど)溶岩流の粘着係数(正確には粘度)でできている。冷えて固まった溶岩も長い年月の氷雪風雨にさらされてひび割れてもかろうじて摩擦や窪みに挟まって同じところにとどまっていたが、雨風、時によりさらには人間によってバランスをくずされて転がっていく。落石である。

転がっていても何かにぶつかるなどの抵抗で割れて小さくなって中腹でとまる。このあたりではほぼ同じ大きさの塊りの溶岩石となって集まることになる。

転がる途中でさらに小さくなった土砂と呼ばれるようになると風や雨水雪解け水によって中腹に集まった石積みの隙間を抜けて山麓に達する。

この辺りまで下ると局所的な水流による浸食や土石流などを除けば落石らしい落石や地滑りはほとんどないであろう。

人間が住みつけるのはせいぜい傾斜が10°以下の丘陵地ということになる。では今回の地滑りは、何なんだ、ということになる。

まず、今回の地滑りの角度は45°以上ある。地滑りの起きる前は粘着状態であり粘着係数の釣り合いが崩れて地滑りが起きた。厳密に言えば上部に亀裂が入り、滑らずに倒れこむように落ちたのなら崩落となる。

土質の中で起きる粘着には水が深く関係している。また間の悪いことにその水は潤滑材として摩擦係数を下げる物質でもある。

なお、富士山の写真は以下のリンクから拝借しました。この角度から見ると左右非対称です。説明ではメリハリの利いているほうで作成しました。

http://matome.naver.jp/odai/2129742292886900201/2129742867587114803

摩擦係数の推定方法
写真や実験から角度を得たら、sin 、cos 、tan などの三角関数はWindowsの「すべてのプログラム」から入る「アクセサリ」の中の「電卓」を呼び出し、メニューの左端にある「表示(V)」をクリックして「関数電卓(S)」でその数値を入れると計算できます。

CEOの世代では、就職してから後もかなり長い間、「三角関数表」という暗号表のような数字の羅列から引いていました。

当CEOは読み間違えてかみ合わない歯車を作った前科があります。入社したてのころです。今ではこんな凡ミスを許してはくれないでしょうね。

続く キネマ航空 摩擦と粘着を勝手に解釈する

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