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2015年2月 8日 (日)

キネマ航空CEO 浮遊するリベラルの憂鬱を考える(2)

『ショウ・ザ・フラッグの下で』(その2)

「ショウ・ザ・フラッグ(Show the Flag)」という熟語を具体的に意識したのは2001年の小泉政権の時代であろう。

現在を普通に暮らす国民としてリベラルとは何かを考えてみるキーワードになるのかもしれない。

Show」する「Flag」は一般的に「旗」と訳され、何らかの「記号」を示すために掲げ、また振る用途に使われる。つまり、「旗の開示」であり、漢語でいえば「旗幟鮮明(きしせんめい)」でもある。

「旗」の意味の範囲は広い。いっぽう、「幟」を「のぼり」と読めば、かつては神社仏閣で、今では小売店の店先に掲げられる縦長の旗を指しているが「し」となれば仏教の権威を示す旗を語源として、戦場に掲げられる権威を持った旗という軍事用語にも転じている。

Flag」の範囲も広く「栞」などの「目印」にも相当するが、どの言語にも「旗」には「幟」の意味がある。現在の日本語でも「旗」は「幟」の意を含んでいる。(だから見当違いが分かっていても日教組や共産党が嫌うんだね。過去の歴史なんて言わずに旗は我が組、我が党の掲げる旗しかなーいといえばいいのに)

さて、「Show」の意味のひとつは「見えて、あるいは見せて、いない、もの、感情、情報、を見せる」という行為である。

手持ちの英和辞書に記載された熟語の意味の幅を列挙すると、
・(軍隊の派遣により)権利を主張する
・公式訪問をする
・(会合などに)出席を人に見せるためだけに出席する
となる。

二番目は国家や政府の要人が使う専用機のコックピットの上の機外に国旗を掲げることで知られている(もちろん飛行中は機内に仕舞っている)。当然訪問自体にある意味を象徴する。

外交上とは限らぬが複数の人または組織の中に「個」を確立するには敵、味方、中立の仕分けが必要となる。

ただし、相手が同じでも、ある事案では「味方」だが別の事案では「敵」や「中立」となる。

交渉となると「味方」でも「敵」となり、また同時にその逆となる事案は多い。外交ではこれが複雑に絡み合う。

日本語での敵、味方は、一般的な英語ではEnemy(エネミー)、Friendly(フレンドリー)と直截的でいささか剣呑だ。

そこは英語では一種の雅語となる古語を使いフォー(Foe)、アリィ(Ally)、そして無難な「中立」はニュートラル(Neutral)のままである。

Show」する「Flag」はこの「Foe」、「Ally」、「Neutral」を示すことになる。

もちろん、かつて日本がおこなった「黙殺」もあるが「Ignore」と訳されたことはある世代以上には記憶にあるはずである。

正確には首相の記者会見での「ノーコメント」の意図が(陸軍の意向か、英語禁止が徹底していたのか)記事では「黙殺」となり、日本の通信社で「Ignore」と訳して発信され外国通信社では「Reject」と解釈された。
余談ながら当時の日本外交は中立国の大使館にいる外交官ではなく双方の通信社の電波(放送)を介して行われていた。連合国側で唯一、日本大使館のあったソビエト連邦を介して行なう目論見は見事に失敗した。(閑話休題)

小泉政権ではパックス・アメリカーナの平和を享受していた日本はソ連の崩壊により「難民救済資金」の拠出だけでは日本の権利の主張が難しくなり、交戦権を持たせないで国内的には三番目の理由、対外的には一番目の理由で外交的に「Show」したことになる。

そして安倍政権では二番目の理由でエジプトや周辺国に「難民救済資金」供与のスピーチに加えて周辺各国の「Foe」であるイスラエルで「Show the Flag」をおこなった。

「難民救済資金」云々は日本国内向けの言葉で、外部からは政治外交的に受け取られるのは否めない、と指弾するのがリベラル政党がおこなう支持者向けの発信のようだ。

基本的に今の国際社会には「難民救済」資金の受け皿はない。国際連合が日本の思惑に沿って機能しないことは明白であり、中東で「赤十字」が前面に立てるとは考えられない。その意味では正しい。

リベラル政党や支持者は今回の事象の一方で日本が依って立つ貿易という国際関係のなかでどのような「Flag」を見せるのか。憲法第九条による「Neutral」なのか。それが機能したのは東西の冷戦下ではなかったのか、を考える機会となる。

ただ「Neutral」を宣言しても簡単には自立できない。お互いに「敵」となる国の双方が大使館を置き本国に影響力のある外交官同志が接触ができ、双方に対話できる指導者がいることが認められていなければならない。

さもなくば「Neutral」は「Unknown」と同じでどちらに転ぶか分からない国になる。

永世中立のスイスは国民皆兵の国軍を持ち秘密銀行口座で双方の富を管理している。また西欧の精神支柱であるバチカン市国の傭兵を務めている。今後の宗教戦争めかしたテロに「富の管理」だけで対応できるかを問われることになる。

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いっぽうでは、互いに「foe」の関係にあっても「外交外の交渉」を可能にするインテリジェンス(諜報ルート)の構築という分野がある。当然ながら表に出ない人的危険は避けられない。

フランスやドイツはこのルートを使い身代金で人質を奪還したようだ。これには今回の日本のように人質の名前を公表して金額を釣り上げて強迫されるような段階では、もはや遅すぎることはリベラルも承知しておく必要がある。

リベラル・マインドはこうした活動を認められるのか、その前にインテリジェンスに及ぼす危険はどのように報道の自由と並立させるのか。たまには心情リベラルであってもインテリジェンスの背景を「Show」する政権交代の可能性を考えてみるのはいかがだろう。

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Show」にはもう一つ、「見せてはいけない、もの、感情、情報を見せている」という意味もある。エンターテイメントにおける「ショウ」はこちらの意が強いようだ ”It's Show Time!”(閑話休題)

安倍首相が行なった「Show」には多面性がある。ここで時間が経過した福田首相の行った「Show」とのリベラル的比較考察もいかがだろう。

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コメント

今日は、雨の一日となりましたー
今の時期、空気も乾燥してくるし(人間界も?)インフルエンザ、風邪ウイルス、花粉、PM2、5、黄砂等、目に見えないさまざまな物質が空中浮遊していて、なぜか雨音に癒されます・・・・・
(本題)
以前からずーっと気になっているのですが、映画館での飲食をMr.ceo様は、「如何が」お思いですか? それもスクリーンの中で推奨しているのですから呆れてしまいます。
座席に座ってまず気になるのは、まわりの人です。
ポップコーンなら食べても音が小さいという理由からでしょうか?また、食べる方も「おやつ」程度の感覚なのでしょうか?
マー どういう理由を付けるにせよ、本来、映画館は、モノを食べるところではないというのが、私の持論です。
相撲観戦しているのでは、ありませんからねー
特に、シリアスな内容の作品を観ている時や、セリフが少なく、沈黙のシーンがあったりする場面の際には、最悪です。  当然、臭ってもきますしー
話は、脱線するようですが、我々が自然界と接する時に、最初に教えられることは、先ず五感を磨けです。  (感性は、個人差もありなかなか、難しいところですが。故におのずと、参加者もその入口で分かれます)
その意味でも散策会に参加することは、大変有意義な事と、思います。

いずれにしましても、この様に考えるのは、おそらく、私だけでは無いと、考えます。
利益優先の考えでしたら、「シネマ・イーラ」等の小さな映画館でも取り入れている筈です。
でも、逆にそれをやってしまったら、尚、キネマファンの足は、遠のきます。
現状では仕方の無い事なのでしょうかねー・・・・・

Mr CEO様のご意見を是非とも賜りたいものです。

ma-chanさま、
当CEOの映画鑑賞法のShow the Flagをご希望ですね。

ご指摘の具体的な映画(もしくは状況)がよく分かりませんが、当CEOはあまり気にしていません。ハリウッド映画は飲食前提で作られていると思います。(ポテト・カウチ族なんて言葉もありましたね)
少なくとも緊張感をもって鑑賞する映画がシネマ・コンプレックスに掛かることはまずありませんし、そうした映画にはそれなりのマナーを持った観客が来ていると思えます。

ただ当CEOの場合飲み物は持参することが多いです。一般的に空気が悪いと咳がでやすい体質ですのでのどを潤すためです。この動作も気になるかもしれませんのでma-chan様の前後左右はなるべく避けるようにします。(なにかいい咳止めの方法があればご教示ください)

というより映画館に行くことは少ないです。多くはDVDをPCで再生して24インチ・ディスプレイと2chヘッドフォンで周辺を暗くして鑑賞しています。この状態ですと画角(視野)的にはほぼ小劇場の中央で真ん中付近の座席とほぼ同じです。

早速ご返事頂き有難うございます。

弱冠、考えに開きはありますが、それも当然のこと。 元来不器用な自分としてはー?
一つの事にしか集中出来ない性分で、こればかりは、今更、どうしようもありません。
さいわい、今の自分は半分リタイア組ですので、平日を狙って館に足を運ぶように
しております。
ただ、一点Mr・ceo様と共通しているのは、自分も親からのDNAの影響で耳鼻咽喉が
弱い点です。
先にも書きましたように、これからの季節はアレルギー持ちには、誠に憂鬱な時期で
ほぼ年中、薬を持ち歩いております。
自分もシートに腰掛ける際には、必ず、飲み物は、持参します。(今の時期でしたら暖かいお茶を持ち込んで)  また、咳き込むこともあるので、龍角散の粒状のスティックタイプが携帯にも便利でお勧めです。

また、キネマ鑑賞法をご教授下さい。かさねて有難うございました。

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