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2016年7月 4日 (月)

キネマ航空CEO 衆愚政治を考え、イギリスと日本の未来を考える (全編閑話休題)の巻

EU 離脱を問うイギリスの国民投票による僅差の離脱支持の結果は、「衆愚政治」そのもので、実施した保守党の党首であり首相の責任とする論調が強い。

事実、僅差であったことを考えれば「勝利」を前提とした策であったことは間違いない。しかし、日本を含む迷惑を被る側からは代議制度の機能を放棄したということなのだろう。「だから、衆愚政治」だ、の論旨でかたずけてはならない、と当CEOは考える。

「民主制度の成熟度をしる唯一の手掛かりは(開かれた)「選挙」による「代議制度」での(反対意見への真摯な)「討論」による「評決」である」ということになる・・・と学んだ遠い記憶がある。

ただ上記のくくり( )の内は、なくても民主制度と言えるようだ。中国や北朝鮮はまさしくそう主張する。

問題なのは後者の( )のなかで「意見が通らないことを知っての反対のための反対意見」に対応するのが民主政治、となると、残念ながら日本にも当てはまる。ある意味では代議員の質が低下して対案を「レトリック」として表現できなくなってきたとも言える。

以下、選挙絡みの表現もあり。投票日後に拡大いたします。無理して読まないでくださいね。2016/07/11 解禁しました。

生放送による公開討論会に出席した共産党のイメージ戦略用イケメン役員が少なくとも一般的には暴言と言える言葉を発して、他党からの取り消しの要求に対し拒否を重ね(ざるをえなくなり)、事後に慌てて委員長(同党のCEO)が党の見解として「その言葉の真意はこうであり・・・」と、なんだかうやむやな謎解きして、党役員ならその真意を元にしたレトリックを使って討論会でいえばよかったはずのイメージ戦略担当役員の辞任で決着をつけた、

その共産党も人間の党でありますね。ここで離党処分にしておけば前例の模範になっただろうに。えっ、再就職先 ? 社民党が拾ってくれますよ。こちらの党との共闘がお似合いなのだが・・・だけどこちらは共産党が相手にしたくないようだ。

かけ違いの共闘を行う民進党も同席した女性幹部は党としては抗議するところを助っ人一家への義理でパスしてしまい、イケメンの新人がかましたスタンドプレー一発でオウンゴールを決めてしまいました。以降のこの二項対立の討論では両党の歯切れのわるいこと。(おちゃらけ文章は切れが悪くて長くなるなー)

さて肝心のイギリスの、というより民主主義がよって立つシステムが持つ「民主主義 = 代議制」 は棄権(投票率)で守られている本質を明らかにしてくれました。

すこし乱暴な言い方をすれば、代議制の選挙で日本やイギリスが採用する小選挙区の存在理由は本来なら全員参加の国民投票制の手間を省く中選挙区複数当選制が持つ民の声の「」を拡大させて、できれば安定化を図る良くも悪くも 1 か 0 かのデジタル・アンプ(増幅器)として棄権者を含む有権者を納得させる役割なのであります。

選挙制度に深く立ち入るのはやめるが小選挙区制には政党の二分化を促進する効果を促す機能が期待された。しかし、二大政党が成立しない日本では議員同士の見かけ上の相互保障なのか、反対意見を取り込んでいるのよ、のジェスチャーなのか、ブロック選挙区比例代表制という中途半端な制度を伴っています。

イギリスは実に6種類の選挙制度を併用しているようだが国会は小選挙区制を採用している。小選挙区制は二大政党の間での僅差を拡大して政権を安定をさせ、あるいは逆転して政権を交代させるシステムの一部となる機能を維持している。

その中で政党数の増加もあり、決めるべき懸案が決められない時代となってきたこと、すべき討論が実行できなくなってきたこと、を憂慮したキャメロン首相がめったに行われない国民投票で国民の総意を引き出そうとしたことは間違いないと考えられる。

当CEOはこれまで「戦争論」だの「文明論」だの、のご託を並べた中で「」「」「」についてこれまたご託を連ねてきた。

また、その上に立つ「」とか「」とか、数が集まれば時には宗教として、時には政治として、時には曖昧、時には危険な、しかし、本来個人として持つ「人間の根源的なよりどころ」を重ねてきた。

政治も、その延長である戦争も、根底にあるのは「」であることは、これまで述べてきた。アンプの付いた代議制の選挙で「」が論点の決着を図ることはどちらに転んでも、なお国に残る「」の危険性にキャメロン首相が気づいていたならどうであろう。

EU からの離脱を僅差で選んだのはまさしく「」であったことは、国民投票の再実施の請願や離脱派指導者の虚言にだまされただのと「衆愚」を強調する報道で晒されることになる。

民主的な「代議制度」の「国政」や「選挙」で、この「」を抑え込むのか、あるいは「」で引っ繰り返されるのか、の二項選択に、時の「政権」が賭けることになるとすれば、国民投票の結果のみで「衆愚政治」だの「首相の無能」だの、と、仮にイギリスの報道からの受け売り、あるいはその読み解き、であっても傍(はた)から言っていいのか、ではなく・・・言った己の「民主主義の本質」が問われているのであります。

共通通貨のユーロ制に加わらずポンドを堅持してきたイギリスはイギリスらしさを保つ可能性の最後の機会に賭けたといえる。その結果としてイギリス国民に国の方向性について「覚醒」させたともいえる。

このあたりは、人口の減る日本を考えた民意に逆らう痛みを伴う消費税率改定を選挙を経ずに先送りにする方がはるかに衆愚政治に(正確には大衆愚弄統治に)近いといえる。まあ先の短い老人にはありがたいけどね。当CEO なぞは「覚醒」などお呼びでない「半覚半睡」が似合う年になってきました(閑話休題)

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大陸ではドイツは東側を吸収した雌伏の時をしのぎ、EU 時代を迎えフランスとの蜜月のリーダーシップを牽引する至福の時代となりました。この中でイギリスは独仏の仲介役として残留する政治的な意味はすくなくなります。

東洋のというより日本の情緒的 O-Tsu-Ki-A-I ができればいいのでしょうが、国益を守る外交的関係を選ぶのが当然・・・日本がこちらに弱いのも当然、でもあります。

(東洋思想が優れていても残念なことに実践の現場では言いつくろう手段になることを中国が示し始めている・・・まあ、日本も通った道ではありますが、異を唱える日本の東洋思想家はいないのか、ダライ・ラマの影に隠れているのか・・・)

経済的には、英国が大陸と抜き差しならない関係ができていることも背景にある。おまけにドイツはナチス時代のトラウマでか、ほぼ無制限で人権至上主義的な難民受容政策をEU 内に掲げてリーダーとして参加国に押し付け始めてしまった。

したがい、イギリス以外に離脱を仄めかす、背に腹は代えられないのだが変えざるを得ないジレンマの国も出てくる。

(この辺りは日本は東洋的なのか日本的なのか西欧的なのか、巧妙に振る舞っています)

すなわちイギリスの「」は「大陸のそばの島国」を選択することになった。「英国は日本化を選んだ』 のだ ! 」、なのだ !  もちろん韓国をフランスに並べるには格下にすぎますがね。

ここで気になるのは、EU 発足(1991)当時の日本のマスコミの論調は思想的背景を形作った一人とされるリヒャルト・ニコラウス・栄次郎・グーデンホーフ・カレルギー伯の出自からのフレーム・アップと言える「日本の精神が欧州で開花した」といった論調の流れのなかでの分析が見られないことである。

分析できないようでは、「日本の精神」は日本人が信じる「日本の」に過ぎないことになる。異なる文化で「異なる」が理解できない相手を日本人から「衆愚」と決めつけるのは不遜であろう。
(まあ、中・韓に対しては言いたくなることもありますがね。これはまた別の機会に)

とはいえ、あるTVで若い評論家が政治を動かすのは「」ではなくて「」であると強弁していたが、しかし、その真意の「謎解き」がなかった。だから一方で田中角栄元首相が見直されるのか、と妙に納得した一週間でありました。

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イギリスは政策上の間違いとされる歴史上の思惑違いは多々ある。第二次世界大戦前のチェンバレン内閣で、対ソ戦略上の時間稼ぎがナチス政権によって裏をかかれたことがまずあげられる。(その前のサイクス・ピコ条約などあらゆる歴史認識の共有化には「遡求欲求」が必ず表れるのだろうけど、当CEO はパスをして・・・閑話は続く)

これによりチャーチル内閣が発足し、強力なリーダーシップで本土上陸の前哨戦であったバトル・オブ・ブリテンと呼ばれる航空戦を征し、アメリカの国力(兵力、生産力)を基にしながらドイツの半分まで巻き返したのだが戦局の帰趨が見えてきたときには英国民は戦争が終わる前の選挙であっさりとチャーチル卿を切り捨てる見識があった。

CEO の得意分野の飛行機絡みではホイットルが心血を注いだジェットエンジンの発明は重大視されず特許を公開してしまい、実質的なメカニズムの標準化と実用化は敵国であるドイツに先を越された。

このときは先行者の知見と戦勝国として残っていた国力の差で航空用エンジンのパラダイム転換に対応できる国の面目は何とか保てたのだが。
とはいえ、イギリスの無策のおかげのナチス・ドイツの成果は米英仏ばかりかソビエトから中国へ広がり、加えておこぼれ(写真と断面図)が日本にも回ってきたのだった。

イギリスは、日本のパール・ハーバー攻撃に連動してドイツの行なった対米宣戦布告をてこにしたアメリカが対独宣戦布告をする前から孤軍奮闘中のイギリスを援助する軍事物資貸与法に基づく交換品としてホイットルが開発した初期の改良型 パワー・ジェット W.1X ジェット・エンジンを供与し、戦勝国になるとその完成型となるロールスロイス RB.26 ダーウェント RB.41 ニーンをソビエトに有償輸出して外貨を得ている。

輸出売却の建前はジェット・エンジンとしては今後の主流となる軸流式の圧縮機より劣っている遠心式圧縮機を採用したいわば旧型でした。なお、ソビエトがすでに軸流式圧縮機の BMW 003 を戦利品として手に入れていたことは前回を参照してください。

イギリスの開発したパワー・ジェット W.1 は、めぐり巡ってアメリカではGEが改良し生産はアリソンに移管された GE/アリソン J33 となってロッキード P-80 戦闘機へ、同様にソビエトで改設計が行われてクリモフ VK-1 となってミグ 15 へ、とそれぞれ搭載されるエンジンの原型となました。

その後、両機は朝鮮戦争でジェット機同士の史上初めての交戦機として相見(あいまみ)えるという、まことにイギリスらしい航空史のエピソードを残しています。

これぞ歴史が示す技術をめぐる平時の戦争、戦前の平和です。もちろん皮肉ですよ。

(閑話の中のまた閑話、はここで休題)

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EU からの離脱を問う国民投票では、「」を扱う代議制政治がどっちに転ぶかわからない限界が明らかになった。当然生じてくる民意の再調整、地域の独立をめぐる「」と「」の再構成(あえて、「」と「」の妥協点である「」は入れません)を行う、「衆愚」ではない、「賢秀」ならぬ「覚醒」した「賢衆」の討論が数か月続くことになる。

大陸のドイツ、フランスが、「早く離婚して」とせっついても、引き延ばせばいいのです。EU にとっても、イギリスにとっても、再婚相手は中国しかないのです。中国は サンケイ が描くほど急速にダメになるとは思えない。

日本に迷惑が及ぶことは間違いないが、英国の政治家としてのキャメロン氏がこの状況をつくり後進に収拾を譲ったのは、英国の政治家として正しい、と当CEO は考えるのであります。

歴史から見れば英国には国難を乗り切る政治のリーダー・シップとフォローワー・シップが生まれる仕組みがあったことは間違いない

問題は、英国の「地政学的な日本化」の中に、政治家の「資質的な日本化」が潜んでいる可能性があるかもしれないことであります。つまりは英国の欧州大陸からの自立はリーダーその人しだいであります。

ある意味では EU の覇権を握る独仏がいずれ引くであろう境界線は「サイクス・ピコもどきの時限爆弾条約」にもなり得る。

ジャパン の国民が、腐(くさ)しながら傍観する碁盤の上は傍目八目なのかマイナス八目なのか、の民主代議制選挙民の国日本の知性やいかにですね。

イギリスとEU vs 中国とアメリカとの四角関係に踏み込みませんでしたが、基本的に「遠交近攻」の関係と 程よい遠さ の関係は継続される。「」と言っても「対立」ですがね。

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いっぽうの「遠交」は 朝日 や リベラル が語らない日本の安全保障が崩れる(かもしれない)時代への警鐘でもあります。

心情的リベラル」、もとい「半覚半睡」の当CEO としては数十年後まで引っ張ってもらってキャメロンさんみたいに後進に国民投票も選挙も委ねたい。

本土と沖縄に似た関係はイギリスにもある。そこに吹き出す問題もある。

英国の「国民投票」はそのための貴重な「民主主義の本質」を学ぶ授業として注目していきましょう。

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