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カテゴリー「文化・芸術」の1件の記事

2013年9月10日 (火)

キネマ航空CEOのバカンス・・・といっても、

粋なパリジャンは、誰もいなくなったバカンスのパリの街の居残り相手のカフェで朝食をとり、人気(ひとけ)のない町を気任せ、足任せに散歩するのが至福のバカンスだったようです。

でも、これはふた昔、いやそれ以上の昔のはなし。いまは観光客に席捲されて、粋なパリジャンも身の置き所がないようです。

当CEOもこのパリジャンの真似をして過ごしました。とはいえこの暑さ、まわり人々は何処にも行かず、そのうえ子供をつれた里帰りで人口も増えたような・・・かつての新興住宅街は、ほぼ同質、同年代の世帯ですので、住人と同じように歳を重ねていきます。

以下は体温より高い室温にうなされた「半撹半睡」の状態で大衆文化(映画や小説)から見た世相あれこれ。

・ ブルー・クリスマス(1978 東宝)
特撮のないSF巨編だそうです。脚本倉本聡、「本は一切替えるな!」といわれて任されたのが監督岡本喜八。名前だけ見れば面白くなりそうですが条件が条件ですので、そうなるわけがない。

でも、演ずるのは、いるだけで場がしまる俳優座をはじめとする新劇の重鎮の面々、後の倉本作品の常連となる俳優たち、さらに岡本映画に欠かせない天本英世に加え、岸田森などなど。これに佐藤慶、中丸忠雄が加わってればジョーカーのフォー・カードになったのに!(こんな手ポーカーにあったっけ?)と、うれしくなります。

ただ内容は、人間のといってもいいのですが(あえて)日本人の(と言います)いやな面を見せ付けるリベラル的プロパガンダ映画です。というわけで一種のカルト映画でもあります。

京都の国際会議で岡田英次博士がUFOを見た人間の血液が青くなると発言するが遮られ失踪する事件があり、これを追跡する仲代達矢(某国営放送の記者)をメインとした第一部。

これに平行して描かれた国防庁の内勤から高橋悦史大尉にリクルートされて特殊作業班に入った勝野洋と、親友の(涅槃で待っている)沖雅也(F-104のパイロット)の気配りで恋人となった竹下景子の話に移る第二部とで構成されています。(とにかく長い133分)

SF仕立てらしいのはUFOに遭遇することで鉄をベースにしたヘモグロビン(赤色)が銅に変わったヘモシアニン(青色 イカの血液はこれらしい)になるという説明。

でも厚塗りファンデーションの女子を除いて、とんでもなく気持ちの悪い顔色になることは避けられないはずだがその辺はあいまいのまま。

まあ、ブルーベリーに含まれるアントシアニンは多少赤みもあるから、静脈に依存する外見はそんなに変わらないとしておきましょう(何の科学的根拠もありません!)

物語のポイントは青い血となった人たちは心は穏やかになり争いごとは好まなくなる。おまけに外見も変わらないとなれば排斥したくなるのは世の常。国連の秘密理事会の指導のもと各国政府は全国民の血液検査を始めて隔離政策を実行します。

そして勝野洋は差別反対のデモを監視する任務の最中にF-104でUFO邀撃中に行方不明となっていた沖正也と出会い、一部の青い血の人たちが見逃されていることを知らされます。彼は緊急着陸して収容されていた沖縄の米軍基地からなぜか解放されていました。

勝野洋の所属する作業班は、国連の方針としてこれらの市中に散在させている青い血の自国民を危険分子として各国同時に粛清するために設けられた組織でした。

ありえない設定ではありますがネトウと称する一部の方々には後半の展開は血沸き肉踊るストーリィかも知れません。

さて当CEOがこの映画で心に残っているのは高橋悦史(当CEO大好きな男優のひとり。もっと長生きしてほしかった)特殊作業班の隊長が粛清決行の前夜、勝野洋に何箇所も自傷した腕の傷跡を見せて血への不安を隠せないことを告白する場面です。

思うにヘイト・スピーチを行う深層心理の大半はこの自己確認ではなかろうか・・・

さて血の問題は民族につながり個人の建前、本音の葛藤を生み出す。こうした問題は日本の文学にも名作があるが生々しすぎるので外国のお話として抽象化するのが良さそうだ。

・ 帰らざる肉体 ユベール・モンテイエ 大久保和郎訳 早川書房 (1963)
原題は Le retour des cendre (1961) 『灰の中からの帰還』だから邦題はちょっと安っぽい。

一人娘を持つシングル・マザー(なんて定義はフランス語にあるのかな?)の40代前半のヒロイン、エリザベート・ヴォルフは密告で強制収容所に送られるが、直前に結婚した年下の夫スタニスラス(スタン)に会いたい一心で、生き延びるためにドイツ軍の将兵相手の慰安婦になり収容所の解放までかろうじて生き延びる。しかし、そこでうつされた病気のため見る影もなくなっていた。

パリに着いたエリザベートは名を変えて旧友の産婦人科医の協力で形成手術によって、かつての面影に近づけていたとき、娘のファビエンヌとスタンが本人とも知らずエリザベートの代役として母親かつ妻として演ずる協力を頼んでくる。

ユダヤ民族の大粛清によりエリザベートは巨万の富を相続しているが当時の民法では親族が相続をうけられるのは本人以外は気の遠くなる年月が必要だったのだ。

エリザベートの日記として語られるストーリィはフランス独特の心理劇ではあるが、ユダヤ人とは外見か、血か、文化か、宗教か、習俗か、などなどの設問と登場人物の個々の個人の思考や行動が浮き彫りにされる。

作者は「つまらんミステリを書くなら退屈な小説を書くほうがいい」と公言する大学教授のようです。今の日本にミステリを書く大学教授はいるのかな?退屈な解説本は新書で書いているようだが・・・

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さて日本で血の問題を突き詰めると皇室の「万世一系の男系男子」の定義がある。日本人は科学的知識のない時代に実に鋭い生物学的感覚を持っていたと言ってもいい。「男系男子」とは生物の遺伝子としてのミトコンドリアDNAを無視するという定義と等価となる。

現在の生物学では男系ミトコンドリアの継承は絶無とは証明できないが基本的にミトコンドリアは女系として遺伝されている。つまり我々男でも女でも母方を辿ることはできるが父方の追跡は限界がある(最近では英国王室の例)。そこで社会の維持には真偽を問わず系図がものを言うことになる。

現日本人を形成しているのはDNAからして混血民族であることは疑いはない。その中で急速に混血が進むのは内乱を含む戦争などの騒乱にあるといってもいい。これは古事記、日本書紀などの神話の中にも求められる。また白村江の戦乱を初め多くの外勢力との抗争は何度かあり混血は促進されたと考えられる。全般に勝者は男系の敗者を抹殺するが女系はそうでもなかったようだ。

平時においても通商、外交使節など人間の交流があれば混血は進む。江戸時代のジャガタラ文(ふみ)に見られるように強制的に(多分外見を理由とした)排除をする(厳密には海外にいたすべての日本人も排斥する鎖国)政策の徹底が行われたことは知られている(はず)。とは言いながら男であれば鄭成功のように日本人の血としてもてはやすご都合主義もある。

さらに混血は美形(昔の基準はわからないが、つまりは他と異なるユニークな容姿)となる確率が高い。結局のところ権力者の目に留まることが多くなり自分の血を加える機会も増える。権力者はさらに上の権力者への貢としてすでに成人した娘を自分の氏に入れ教育を注いで養女として姻戚を結ぶことも行われたが系図上では女系の出自自体はあいまいにできていた。

つまるところ明治以来の科学立国日本は自縄自縛に陥ってしまったようだ。見方を変えれば、だからこその日本独特の皇統の定義といえなくもないが敗戦をなかったことにしたい心理のひとつにも思えてくる。

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・ ハニートラップについて
たしか、胡桃沢耕史の本だったと思うのだが題名は忘却。内容もうろ覚えで、・・・

ハニートラップというと性的スキャンダルと捉えられているが、それよりも尿や毛髪、体(血やリンパ)液といった個人情報の収集が目的であると喝破していました。

一般の人間ドックでそれらを分析した結果には、我々には知らされないその他の情報が実に多く隠されているいることは薄々知られている。

下々の引っかかるハニートラップは金銭目的だが、政治家、官僚、経済人となると国家中枢の権力者の予測寿命や抱えている疾病を含めた個人や家系の生物学的信頼性の情報を蓄積していくヒューミントの一環であるわけですね。

近頃、相手国から無視されたり利用されていると感じている、そこの政治家や官僚のあなた!身に覚えはありませんか?「お前はもう死んでいる!」なんてね、思われているかもしれません。

ということで、VIPや自称VIPは京都科捜研の榊マリ子さんのような塵ひとつ見逃さない優秀なDNAバスターズかゲノム・スィーパーズの帯同が求められますね。特に似たDNAを持つ某国、某某国が虎視眈々と狙っていますよ!

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どうです?しんねりむっつりの芥川賞を読むより大衆文化のなかの作品のほうがずっと身近で奥深いことがお分かりいただけたでしょうか?

論理科学と日本文化の齟齬の拡大は靖国神社の中にも見られます。こちらはまたの機会があればのこころだー・・・小沢昭一さんが懐かしい。

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