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2014年4月 2日 (水)

キネマ航空CEO セトリング・ウィズ・パワーについて考える (その3) 

公開校正およびレイアウト調整中です。

初出時のオスプレイのエンジンについての考察は削除して項を改めます。2014/04/09
これにて『オスプレイはヘリコプターとは異なる航空機ではないか?』・・・との疑問に答えられるかもしれません。

それでは、キネマ航空ならではのオスプレイの試験飛行に同乗する疑似体験へのご招待です。

今回は、オスプレイの急速下降飛行に同乗します。と言っても下の図を見るだけですが・・・

Vrs_v22

この飛行に相当するオスプレイのボルテックス・リングステートに関するチャートの原型というか試験結果があります。

画面を左クリックで拡大してください。

これの元図では降下角度を示す直線がありませんでした。

このため当CEOが先々回の計算式で降下角を計算して追加してあります。

この図で目新しいところでは降下速度が800feet/min(=4.1m/秒)辺りから横に延びる「赤っぽい折れ線(NATOPS limit)が見えます。

これは、NATOPSThe Naval Air Training and Operating Procedures Standardization (米国)海軍航空訓練及び運用手順の標準化) により作成された機種ごとに設けられている 制限ラインです。海軍航空・・・とありますがこの標準化は海兵隊にも適用されます。

ただし、この線がオスプレイのものかどうかは定かではありませんが、水平速度40ノット(約 74 km/h)以上の約12度のラインは通常のヘリコの着陸進入角度でもあります。

えっ?!、垂直着陸のできるヘリコに侵入角度があるのかって? ありますとも!真下の見えないヘリコで高空からホバリングの姿勢のままピンポイントの垂直着陸なんて至難の業です・・・風だって吹いてますから。(閑話休題)

下方の「黄色(asymmetries :非対称性)」と「赤(roll-off :横転)」の曲線はそれぞれ『軽い乱気流』と『厳しい乱気流』に相当します。

しかし、「セトリング・ウィズ・パワー(settling with power :動力による沈降)」ではなく「roll-off :(横転)」と直截に記しています。また、(autorotative boundery ):オート・ローテーション限界線の記載はありません。

その上にある「緑色(thrust fluctuations :推力の変動または、ばらつき)」の線は、左右のローター推力に『ばらつき』が生じて、パイロットが機体の挙動が安定しないことを感じはじめるラインのようです。

シングル・ローターのTH-57 のチャートには記載がありませんでしたが、発生しないのか、発生していても影響はない、とされているのか、おそらくは 2 ローター・ヘリコ特有の問題と思われます。

たぶん、オスプレイではヘリコより高速で吹き降ろされる下降流と周囲の気流の影響が均等ではなく、横に離れたローターのブレードに作用する実質的な迎え角に差がでていると考えられます。

図中にプロットされた記号は、・・・
中抜きの緑の小輪()は、「非対称性」も「推力のばらつき」もなし。
緑の塗りつぶし小輪()は、「非対称性」なし。「推力のばらつき」発生。
中抜きの赤の小輪()は「推力のばらつき」発生。

赤の塗りつぶし小三角()は、「横転」発生事故の  12件なのか?  マラナ空軍基地での事故は水平23ノット(42.6Km/h=11.8m/s)、垂直2,000フィート/分(610m/min=10.2m/s)の降下角約40度のあたりにあります
赤の塗りつぶし極小ひし形()の詳細は、不明(多分、訓練手順外での横転)。
・・・です。

図中のコメントは、・・・
NATOPSによる限界赤線の間は「現行の飛行制限により安全に対する余裕の確認ができている」
NATOPSによる限界緑線の間は「静的な境界は熟知されており;驚くものではない」
緑線黄線の間は「動的な機動が境界に影響を与えることはない」
黄線赤線の間は「効果的で状況に応じた回復テクニックが必要」
・・・です。

さて、下図は、既出のTH-57 シーレンジャーベル 206 ジェットレンジャーⅢ ベース)、シングル・エンジン、2ブレードのシングル・ローターのヘリコのボルテックス・リングのチャートです。

Vrs_th57

このチャートのシーレンジャーの重量は3000lbs(1360.1Kg)で最大離陸重量の94%に相当しています。

いっぽうのオスプレイのチャートでは具体的な数値は不明ですが以下の考察は双方とも最大離陸重量で計算した値を使ってはなしを進めます。

オスプレイのチャートの黄色の線がこちらのチャートの『LIGHT TURBULENCE :軽い乱気流』の境界線、赤い線が『SEVERE TURBULENCE :厳しい乱気流』のそれに当たるようです。

この限界に接する降下角はどちらのチャートでも約30度です。ただしその指標となる限界速度は違います。

                     オスプレイ    シーレンジャー
水平速度 kt(m/s)             43 (22.1)             14 (7.2)
降下速度 ft/min(m/s)     1750 (8.9)             722 (3.7)
垂直降下速度                2000 (10.1)           1075 (5.46)
         ft/min(m/s)
ちなみに国内最速のエレベータ(横浜ランドマーク・タワーの展望台直通)の最大下降速度は12.5m/sとなります。
ランドマーク・タワーの高さは 296 m あり、この間のはじめと終わりをゆっくりと加減速して体にかかる G を制御していますがオスプレイの場合はそんな悠長なことはしていないはず。                                   

大ざっぱにまとめればオスプレイシーレンジャーの1.86倍の急速垂直降下ができるということになります。

その理由は高速の吹き降ろしのためと思われます。ところが吹き降ろし速度の比は2.66倍ですので降下速度の比には合っていません。・・・が、無関係ではなさそうです。

さて、画期的な技術革新が可能になると固定翼機でも、もちろん垂直降下はできないので降下角をこれまでより大きくした運行手順を前提に設計に盛り込まれます。よく挙げられる例ではボーイング727は、着陸降下時にこれまでのレシプロ機とは格段に大きい降下率を採用しています。これによるヒューマン・ファクターに起因すると推定される事故を繰り返しましたがパイロットの訓練により克服されビジネスでも成功しました。

そういった意味では民間用途のオスプレイでもヘリコの操縦とは違った訓練を必要とする、そのいっぽうでは軍用機としてこの特性を駆使した飛行技術が求められる、航空機のようです。

長くなったので、『緑色の推力変動ラインや『NATOPSについての考察は「セトリング・ウィズ・パワーについて考える。(その3の続き)」につづくのココロだー

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