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2014年9月の4件の記事

2014年9月25日 (木)

キネマ航空CEO 朝日新聞を外から眺める。

朝日新聞 第三者委員会報告』が公開された。

以前の記事に追記を加えて、しばらくブログ・トップに再掲載します。(本業は準備中です)

委員会自身が『記事そのもの』の再調査をしていない!などの言いがかり的な批判の受けるのであろうが、以前の疑問点のいくつかはモヤモヤと残りながらも明らかになった。

いっぽうでは新聞や週刊誌のあり方、むしろ読み方についての警鐘にもつながる。
(時事ネタでは百田尚樹氏の創作ドキュメンタリー恋愛小説?の新聞社と出版社の扱い方など)

『朝日』を批判(糾弾?)した側にも跳ね返る問題である。公平中立の新聞や週刊誌などあるわけもなく新聞記事の影響力について学際的に調査研究した文献を読んでみたい。

さて、報告書はリンクから115ページの全文が読める。長く読みづらいが以下のような見立てで読めば読み通せるかも

木村伊量氏はなぜ自ら設けた委員会の報告書を受け取らずに先に辞任したのか?

朝日の体質問題に切り込むための『池上コラム』の不掲載と考えれば、先に退くことで誤報捏造問題を起す組織の実体を浮き上がらせるという・・・一連の小説もどきの筋書きと思えば、好印象を与えるとは言えなさそうな木村氏の顔も違って見えるのではなかろうか。

葉室凛『秋月記』の読み過ぎ、ですって?・・・いいえ、山本周五郎の『樅の木は残った』の世代です。

いずれにしても組織を守ることも、変えることも難しい・・・多勢で押し切ろうと思う(Shiriuma ni Noru )、ネット井の住人には通じないだろうかなー。

せめてネット湖かネット海になろうね。当CEOはネット大河に浮かんでぷかぷかと流れていきます。

2014・12・23-キネマ航空CEO 記

--------以下、2014・9.25掲載の本文

当CEO は、これまで 2 回ほど朝日新聞に掲載されたオスプレイの署名記事について記者名を入れて肴にしている。

一度目は聞き書きだけで多面的な取材をした記事とは思えないこと。
二度目は子供欄だからこそ丁寧に説明すべきこと。
(大人は分からない記事を子供欄で補足するのですよ・・・閑話休題)

結局、現在にも継承されている、この二つ欠如がクオリティ・ペーパーの社員一同を迷路に陥らせたようだ。ただ今回は迷路の中から声を上げたジャーナリスト(記者)もいたことが救いといえる。

また、同業他社も誤報は出しているだろうに、品のない言葉で優越を誇示するキャンペーンもそろそろ見苦しくなってきたのは池上彰氏の発言に待つまでもない。

以上、恒例の閑話休題、以下、要約

朝日新聞には4か所に本社がある。いずれかの業務遂行が不可能になった場合のバックアップのためと考えられる。その中で経営実務は東京だが創立は大阪である。また、紙面の編集権はいくつかに分散されているようだ。

その両本社に確執はなかったのか ?  慰安婦の記事は社主の居住地にある大阪本社の記事(もしくは取材)で始まった。

東京本社も記事を取り消すことなど考えもせず面子を掛けた報道の主導権をめぐる紙面作り(編集とはあえて言わない)の中でフレーム・アップする社内抗争の相互作用で捏造になっていったのではないのか・・・それとも、双方が共振しあうリベラル・ハイだったのか・・・

-----------------------------------

・・・で、今回も実名入りとなります。

2014年09月11日に報道部門から経営責任者となった同社社長木村伊量氏が、過去の二筋の記事の「訂正」記事に対する会見を行った。

新聞に限らず記事はキャンペーンとして読むのが正しいのだが、外国を含む不特定多数を対称にしているからには誤報であれば自ら明確な訂正と謝罪をしなければならない。

その誤報も言い通せば、当初の記事は『捏造』になる。捏造であればなおさらに他のメディアからの執拗なキャンペーンを浴びてもからでも同様の責任がある。

一分の理(少なすぎるなら三分でもいいけど)があるならそのあとに事実を示す資料とともに再度挑戦するしかない。当CEOでも完璧無謬の軍隊が存在するとは思っていない。

これまでの誤報記事は木村伊量氏が直接に組織上の責任がある職掌にいたのかどうかは不明だが、最終的には、自身がジャーナリストとして取るべき判断、を誤った。

発端は自社で三顧の礼(たぶん)を持って迎えたであろう、報道記者出身のジャーナリスト、池上彰氏のコラムの掲載を拒否したところ、フリーランサーである池上氏の反撃を受けたことである。

池上氏の出稿を受けて担当記者から順番に編集主幹、編集長、(どっちが上司か知りません)報道部長、編成局長、ついには報道部門の長、編集担当取締役杉浦信之氏を通して代表取締役社長木村伊量氏に上申されたようだ。(たぶん、その中に法務部や弁護士も同席していたはず。社内調査がなされるべき重要な項目)

この時、杉浦氏もしくは陪席者からの意見具申があったのかどうかわからない。これに対し木村氏は「任せる」と言った。

ここで木村氏は組織の頂点にいるジャーナリストとして取り返しのつかない「失敗を」した。

もし自社が委嘱したコラムニストの原稿が意に沿わぬ内容であっても、読者として読まずにそう言ったとしたら、あるいは社のメンツを考える他の部門の進言もしくは強言を受け入れたとしたら「失格をした」と言い換えもできる。

なぜなら、どんな組織でもトップが部下に権限を委譲するのはルーティーンである。トップに具体的な伺いが出ておれば「掲載不可」と答えたほうがまだ責任を取ったと言える。

たとえ、どこかでリークされることがあったとしても・・・実際には掲載拒否の動きは池上氏が踏ん張る間に社内からリークされたようだ。

そこまで木村氏が見切って法務部門が中心と考えられる抵抗に一矢報いて社内改革を実行する見立てがあったとすれば部下を切り捨てたのは歌舞伎の名作にも匹敵する・・・のだが。

組織の中でトップが「任せる」というのは「トップの意を部下が汲む」ことを承知して「任せた」と考えられる。

ここを担当する紙面にしっかり書かないと、無署名の素粒子氏は素通子(すどーし)になり、天声人語氏は人声変語か人生癲狂(じんせいてんごう・・・これは使っちゃいけないのか。実は、・・・おいやすな!と続けて、このブログを始めるときのタイトルにしようと思ったのだけど止められちゃった)・・・になっちゃうよ。(閑話休題)

当CEO には会見当日の主題よりこちらのほうに気を取られた。

結局、木村社長の言を杉浦取締役が引き取り、その裏書をして最後には(掲載しなかったことで)職掌を解任される茶番劇として・・・と今は見えるのだが。

残るのは木村社長の下で行われる社外調査委員会が機能するかどうかであろう。しかし、木村社長の予算采配の下で行なわれる調査である。今後はジャーナリストではなく組織の長としての責任の取り方を見守ることになる。

朝日新聞社は株式会社であるが株は非上場であり、社主が存在する。一応、これで不偏不党の精神を示す一形態ではあろう。「美しい日本」が理想とする社会、いや会社かもしれない。

その朝日新聞社の社主、村山家、上野家の実態はよく分からない。

本来ならば大鉈を振るうはずの立場と思うが、創業者株主として購読料の分配を気にしているだけかもしれない。

ただ、村山家は昭和63年に大鉈をふるったことがあった。こちらも茶番だったけどね・・・

関係ないけど丸谷才一氏に、某新聞社の解説委員室をモデルにした「女ざかり」という小説があったがブックオフにまだあるかなー。

小説では歯止めが利くが、現実では利かない。新聞だって「人間だもの」の人間が作っている。理想もあれば功名も怠惰もある。集団になれば尚更となる。

2014年9月17日 (水)

キネマ航空CEO オスプレイとチヌークの駆動系を比べる。(解答編)本当に同じなの ?

図差し替えのご連絡 2014/09/23

チヌークのアクセサリー(Accesaries)の位置において、「エンジン・トランスミッションから分岐」を「各ギヤボックスからの分岐」に変更し訂正いたします。

オスプレイの翼中央ギヤボックス(MWGB)にアクセサリーを追加いたします。あわせてAPU の動力の流れを変更しました。
理由につきましては、いずれも当CEOの早とちりであり、お詫びいたします。

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前回(2014.09.12 追記09.15)の記事では文章で説明した両機の動力の流れをブロック図で補足しておきます。

Power_flow_revision_2

ね ! 図にすると全く異なることがわかるでしょ。

ただ、チヌークのローターを下に持ってきたのは失敗だった。

二次利用するときはオスプレイと同じように一番上に持ってくるように書き直してね。画面に余裕があれば上から見た実際と同じ配置にもできますよ。(閑話休題)

なお、各ユニットの名称は技術用語ですので、先回の図からそのまま転記し、一部に補足を追加しました。

チヌークAFT は機体後方の、という意味です。
オスプレイの( )内の略号は次回使います。

以下を参考に慣れておいてくださいね。

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オスプレイではプロップローターとエンジンを切り離すSprag Clutch(ワンウエー・クラッチ)の位置がはっきりしません。

ヘリコのワンウェイ・クラッチはオート・ローテーション時に連れ回りをして大きな回転抵抗になるエンジンを切り離すためだが、双発以上のヘリコになると残ったエンジンの負担をなくすためにも必要です。

なにせ、ワンウェイ・クラッチがないと、止まった側のエンジンのタービンをローター回転数の数十倍の回転数で逆駆動することになる。

昔のヘリコではレシプロ・エンジンの回転数が上昇すれば遠心力で滑らかにつながる遠心クラッチが使われていました。エンジンが止まればローターは必然的に慣性で回り続けます。このときの操縦法がオート・ローテーションです。もちろん機械的なスプラグ・クラッチも自動的に同様な機能が働きます。(またの閑話休題)

したがい、オスプレイに、あるとすればPRGB(プロップローター・ギヤボックス)の中でターボプロップの構造と同じ構成の部分、かつPMDS(意訳でエンジンナセル内ドライブシャフト)に分岐する歯車の前にある、と思われます。

ヘリコのジェット・エンジンをターボ・シャフト・エンジンと呼びますが、基本は固定翼機のターボプロップ・エンジンと同じです。(しいて言えば出力軸の取り回しが異なる場合がある)

共通するのは、減速機を介してプロペラまたはローターを駆動するタービンはコンプレッサーと一体ではない。コンプレッサーを駆動するタービンは別にあるのでコンプレッサーの連れ回りはおこらない。

固定翼機のターボプロップでは・・・ワンウェイ・クラッチは使われていないようです。プロペラは、フル・フェザーリングで停止したタービンを増速する負荷と釣り合ってほぼ停止状態になると考えられます。(またまた閑話休題)

ついでに、(これも閑話か ? )

オスプレイICDS(分割式結合シャフト)は炭素繊維強化プラスチック製。大型トラックなどの自動車の推進軸にも使われている材料です。

チヌークFORWARD/AFT(前後)のシャフトは初期の機体では金属(たぶん鋼管)でできていた。一般的な後輪駆動や四輪駆動の乗用車と同じです。

しかし現在の性能向上型や改装タイプは炭素繊維強化プラスチックに変更されていると思われる。(推測です)

なんとかしてオスプレイの技術上の欠陥を政治的に見つけようとネット・ブラウズをしているかたには申し訳ないが、だから構造的に危険、の技術的根拠にはなりませんですね。

ただ航空機の構成としての利害得失はありそうです。次回はその視点から・・・

2014年9月12日 (金)

キネマ航空CEO オスプレイとチヌークの駆動系を比べる。(質問付)本当に同じなの ?

【先出し解答】 出題より3日経過しましたので追記・・・(2004/09/15 )

図面は こちら

タンデムチヌークでは、正常時は2台のエンジンの出力を結合ギヤボックスにいったんまとめて前後のドライブ・シャフトはそれぞれにエンジン1台分の出力を各々のローターに伝えて駆動します

・・・片側のエンジンがフェールすると正常な側のエンジン出力の半分を前後のローターに伝えます。

サイド・バイ・サイドオスプレイドライブシャフトは通常のフライトでは翼の中央にあるギヤボックスにつながる環境機器(空気を乗員の呼吸用酸素と防火用の窒素に分離など)などを駆動するための発電機、空気圧縮機、作動油圧源など ACC (補機)への動力を伝えるのみで、相互のローターへの駆動力はほとんど伝えていません

 言いかえれば気象条件や飛行条件などで左右のプロップローターに掛かる負荷が変化するとローターの制御と一緒に相互のエンジンがローターが必要とする出力を補完することはあり得ます。機械的につながっていますからね。

基本的にエンジンからプロップローター・ギヤボックスを介して直接プロップローターを駆動 しています。

・・・もちろん一方のエンジンがフェールすると残ったもう一方のエンジンの半分の動力をドライブシャフトを介してフェールしたエンジンの側のプロップローターに伝えます。

これは固定翼機モードでも重要な機能です。フェザーリングにしてもカフスを含めたネジリ下げで抵抗の大きいプロップローターを空転させながらの飛行ではそれこそ危険ですからね。

同じ飛行するにしても固定翼機モードの必要動力はヘリコ・モードのそれの5分の1から10分の1ですから、翼面積は小さいとはいえ 浮揚速度 以上(水平飛行および半径の大きい旋回が可能)の速度は維持できると考えられます。

その分、プロップローターを破損させる前提の着地は大変かも。開発時のオスプレイの構造変更は機体の前部と下部のクラッシュ・ゾーンの拡大と補強だったようだ。

以下、次回に続きます。(近日公開)
その前に、下の本文も読んでおいてくださいね。

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涼しくなってきたので、またオスプレイのはなしに戻ります。(キネマ航空の増便をサボっていつまで続くのかねー)

Osprey_fixed_wing_mode Osprey_helico_mode

左の図はオスプレイのヘリコプター・モードの駆動系(ドライブ・システム)の概観図。例により、左クリックでポップアップする・・・はず。

右の図は固定翼機モードで左翼側の詳細を示す図となります。右翼側は直訳すると「翼中央歯車箱 ( Mid Wing Gear Box ) 」をはさんだ鏡面対称となります。

左右のプロップ・ローターをドライブ・シャフトでつなぎ、いっぽうのエンジンが出力を失った場合に片側にエンジンが補完します。(といっても双方のプロップ・ローターの出力は半分になるけど)

そのドライブ・シャフトの両端に設けられたジョイントと呼ばれる一対の継手が出力元、入力先の歯車箱の取り付け誤差を吸収します。

一般的にドライブ・シャフトは、長くなると分割されて、個々のシャフトの共振振動数(危険回転数とも呼ぶ)が自身の回転速度(どちらも、時間あたり何回、で数えます)に重ならないようにします。

分割する理由を大ざっぱにいえば、長い軸は共振振動数が低くなります。弦楽器の音程は、弦が長ければ(重ければ) 低く、短ければ(軽ければ) 高い音が出る、と同じ理屈です。

なにしろ共振現象は減衰させるものがなければ理論上では無限大の大きさになり、構造物を簡単に破壊させてしまいます。

機体やドライブ・シャフトなどの構造物に対して作用すると考えられる振動数や(この場合はドライブ・シャフトの)回転数より高い共振振動数を持つようにそれらの構造物を設計します。(厳密には音のオクターブと同じで最も低い共振振動数の倍数の振動数で共振するのですがここでは踏み込みません)

(とはいえ、ジェット・エンジンのような高速回転に対して、より高い共振振動数を持つ構造物の設計はできないので、ジェットのタービンのような回転体は完全なバランスをとり、滑らかな回転をさせることが必須です。

でも共振振動数を低く設定すれば、外部から加わるゼロから始まる振動数は必ず構造物の共振振動数を通過することになります。したがいその共振点を速やかに通過する運用上の回避が必要です・・・閑話休題)

さて、分割されたシャフトとシャフトの間にもジョイントが必要です。なお、図には明記されていませんがジョイントの側にはシャフトを支持する軸受を設けて、回転するシャフトが暴れないようになっています。(この構造は自動車、特に四輪駆動の乗用車や大型のトラックのドライブ・シャフトで使われています)

航空機も自動車と同じで、ほとんどの部品が専門メーカーの製品の寄せ集めです。オスプレイの分割されたドライブ・シャフトは下図のようにグッドリッチ社のジョイントでつながっています。(グッドリッチといえばアメリカ車のタイヤを思い出されるかもしれませんが、名前込みでミシュランに売却されており、今は航空・宇宙産業のユナイテッド・テクノロジー社の一部門です)

Osprey_drive_shaft

このジョイントは、つないだ軸に角度が付いていても等速で回転速度を伝達できるダイヤフラム式等速ジョイントと呼ばれます。

オスプレイでは主翼の前進角に合わせてシャフトを這わせておりドライブ・シャフトにも前進角が付けられており、少なくとも中央部ではシャフトに角度が付いた状態でジョイント結合をする必要があります。

使われる等速ジョイントの原理は、喫茶店でのデートで出てくる飲み物に 2 本付いてくる、吸い口を曲げられる蛇腹の付いたストローと同じです。

角度をつけていっぽうの端を回してみてください。反対側も同じ速さでまわります。・・・と、とりあえず思ってください。(余談ながら自動車でも等速ジョイントは使われますが形式は異なり、完全な等速での伝達はできません)

もちろんオスプレイのジョイントは蛇腹ストローのように大きくは曲がりません。単体ではせいぜい数度から、きつい角度では複数枚のダイヤフラムを一体化したジョイントが使われます。

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次に、チヌークのドライブ・システムの概念図です。冒頭のオスプレイでは(当CEOが手抜きをしたため)二枚となっていた図が一枚の図に納まっているな、と考えてください。

Drive_shaft1

チヌークの前方ローターを駆動する長いシャフトも分割式シャフトが採用されています。したがいジョイントが必要となります。

しかしオスプレイに使われたグッドリッチのジョイントは採用されていないようです。オスプレイとは違いほぼ一直線上になっており必ずしも等速ジョイントの必要がないのかもしれません。チヌークが開発された時点では信頼性のある等速ジョイントは実用化されていなかったための駆動系の配置と言えます)

なお、いうまでもありませんが、チヌークは、上から見ると前後のローターの回転面が重なっており、しかもフラッピング機能で上下するローターのブレードが互いに干渉しないように、いっぽうのブレードとブレードの間にもういっぽうのブレードが割り込めるようにドライブシャフトで回転角の同期をとる必須の機能があります。

ローターが重なっていないオスプレイではドライブ・シャフトでのローター回転角同期機能は、通常の運航時に必須というわけではなく、格納時にローターの定位置を決めるために有用な機能といえます。

つまり左右に離れたローターが飛行時に受ける異なる風速の補正やエンジン・フェールに備えたフェール・セーフ機能の一部です。

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「ヘリコプターとしてのオスプレイチヌークの相違は、ローターの配置が主となる進行方向に対して横と縦だけの違いしかない」、と説明されますが「駆動系の設計思想はかなり異なる」といったほうが正しい。

ここでお仕舞としようと思ったけれど、そっけないので次の一文を付け加えておきます。

さて問題です、どこが、どう、異なるかわかりますか ?

近日中に、この続きをもう少し追加します。また来てくださいね。

乞う、ご期待  !

2014年9月 1日 (月)

キネマ航空CEO (盆明けに)オスプレイのご先祖、多軸ローターのヘリコを偲んでみる

図表差し替えと文章の一部修正のご連絡 2014・09・08

図に生産機数を追加いたしました。
ただし、寄せ集めにつき正確さは保証できません。参考程度にとどめ置きください。
1935年のブレゲー・ドランのジャイロプレーンNo.1 を追加しました。

文章に実用に成功した機種としてパイアゼッキ HUP レトリーバーと、残念な ベル HSL を追加しました。 当CEOとしては、必ずしも生産機数で実用化の成否を判断しておりません。

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オスプレイのカテゴリーを再開する前に、少し指先馴らしをやってみます。タンデムサイド・バイ・サイドのローター配置に対する開発の歴史を、多軸ローター構成を採用した機体で振り返ってみようという趣向です。

下の表(左クリックで拡大ポップ・アップできるはず)は古今東西のヘリコを集めたサイトから、内燃機関を採用した多軸ローター機を拾ってEXCELで整理したものです。

ローターの回転で揚力を得るロータークラフトを対象としましたがホバークラフトは除外し、フライング・プラットホームと呼ばれる機体は含んでいます。

なお同軸反転型は、厳密には異なりますが、機体の挙動は胴体がローターの下にぶら下がるシングル・ローター型、として除外しています。

なお、元資料はドローンを含む20世紀のローター・プレーンが中心であり、21世紀に入って活発となったUAV(無人飛翔体)FVL(将来型垂直離陸機)は、ほとんど含まれていません。

Maltiaxial_rotorplanes対象となるローター・プレーンは、計画のみで終わった機体を含めて710機種が挙げられており、そのうち123種が多軸ローターを採用しています。

以下、合計開発機種数(R ローター数 x 開発機種数)で整理していきます。
 ( )内のRは、ローターの配置を示します。
 T2 2ローターのタンデム
 S2 2ローターのサイド・バイ・サイド
 A3、V3 3ローターの配置で上が進行方向
 D 4ローターのダイヤモンド配置
 H 4ローター以上の左右対称の配置
 I 、L 4ローター以上の一列配置で進行方向(前方)は上と横方向(T2 と S2 に相当)
 C2 V軸交差反転型

表は、薄い文字で示す計画機29種からはじまります。

 フライング・プラットホーム 2(H6x1、H4x1)
 ティルト・ローター 4(S2x4)
 ティルト・ウィング 3(S2x1、H4x2)
 H型 2(H4x2) 
 A 型 2(A3x2)
 サイド・バイ・サイト 7(S2x7)
 タンデム 8(T2x8)
 V軸 1(C2x1)

次に、一応は、形になり、テストはされた機体は94機種となります。

 フライング・プラットホーム 4(H4x1、Tx3)
 ティルト・ローター 11(Sx9、H4x2)
 ティルト・ウィング 6(S2x4、S4x1、S6x1)
 D型 1(D4x1)
 I 型 1(I4x1)
 H型 5(H4x5、飛行船ベースのH4x1)
 H型変形(H4x2x4の10ローターx1)
 サイド・バイ・サイド 21(S2x21)
 タンデム 29(S2x29)
 A型 1(A3x1)
 V軸 12(C2x12)

多軸ローター機で曲がりなりにも実用化された機種は、実機となった94機種中の10+1機種であった。10%の実用化成功率は高いというべきか低いというべきか・・・

タンデム型ではパイアゼッキ - バートル - ボーイングと続く  HUP レトリーバー - H21 ワークホース - CH-46 シー・ナイト - CH-47 チヌークの定番となった軍用シリーズ。

民間型としてシー・ナイト(「夜の海」ではなく「海の騎士」です)系列のモデル107チヌーク系列のモデル234 コマーシャル・チヌークもありますが民間航空のなかで成功したといえるのかどうか。

前者ではニューヨーク・ケネディ空港とマンハッタンのパンナム・ビルの屋上を結ぶ定期運行(映画『マンハッタン無宿 "Coogan's Bluff" (1968) に登場』)があったがパンナムの倒産で廃止。

後者は、英国で海上油田の掘削リグを結ぶ人員・資材の輸送ではじまったがギヤボックスの故障による事故で運航を中止されるなどの苦難が続く。(事故報告書により耐空証明を取得したあとの改修に対する検査の強化が示された)

残存機の多くは木材搬出のクレーン・ヘリコに転用されたり、山火事の消火にも使われるなど、タンデム機の長い許容重心移動範囲や重貨物を収容できる大きな空間を持つ特性を活かしているらしい。

パイアゼッキ H-21 に「ワークホース(荷役馬)」と名付けたのは誰だか分からぬが言いえて妙、タンデム・ヘリコの使い方の本質を衝いていたようだ。

ソビエト時代にはタンデム型ヤコウレフ Yak-24 が民用も含め100機程度が製造されたようだ。これには軍用のみの40機説もある

だとすると、イギリスで 8年間の軍役に就いた生産数26機のブルストル タイプ192 ヴェルヴェディアも挙げておくべきだったかな。

なら、53機の ベル HSL は?というと、就役したものの発注数は減らされ、ロールアウトした機体は座敷牢ならぬ格納庫に詰め込まれて廃棄を待つ身となりました。このころのアメリカは軍事費に余裕がありました。

V軸型ではカマンが頑張るH-43B ハスキー、とその後継機のK-MAXはローターの直下に重荷重をぶら下げるスリング機能に特化した、小回りの利く小型のクレーン作業用の機体。

サイド・バイ・サイド型では、ベル-ボーイング によるティルトローター機としての新参者、V-22 オスプレイがある。

もちろん、いずれにも先行する機はあり、そちらも試験機、実証機として評価すべきでしょうが航空機は、最終的には、たくさん造られ、使われて、ナンボのものです。それが戦争であっても・・・という悲しい一面もありますが。

いずれにしても、多軸ローター機は特異な存在で、いまでは民間の商業輸送ベースで使われることはほとんどない。その理由は運行経費の内でも整備費用が輸送人員(収入)と釣り合わないことにあるようだ。

さて、特異なローター・クラフト技術の歴史を振り返ると、A型3ローター機のシコルスキー VS-300 の飛行写真が残っている。

いくつかある V-300 と呼ばれる実証機(ミュール)の一つで、固定翼機の主翼に相当するシングル・メイン・ローターと水平尾翼に相当する二つのホリゾンタル・テール・ローターの三つが揚力を受け持ち、垂直尾翼に相当するバーチカル・テール・ローターを加えた、固定翼機の三舵を同じ位置で機能させる試みの機体であった。

シコルスキーは、やがてはデファクト・スタンダードとなるシングル・メイン・ローターとバーチカル・テール・ローターを組み合わせた最終型の V-300 を試験したあと、以降の機体は、この、メイン(シングル)ローター - テールブーム - テールローター の構成を守って製造している。

固定翼機のケースと違って、これにはフランスもメイン・ローターの回転方向を逆にすることで我慢するしかなかった。でも、テール・ローターをダクトで囲んでフェネストロンと名付けて工夫はしている。これのパテント期間が終了したのにアメリカは意地でも採用しないようだけど・・・ま、欠点もあるのだろうね・・・機械だもの。(閑話休題)

そのシコルスキーも、FVLでは他のメーカーと同じく同軸反転型に推進用プロペラと小さい主翼を持たせた機体を開発している。

同軸反転型は、機速があるとローターにかかる合成風速によって生じる左右の揚力不均衡をバランスさせ、プロペラ推進と主翼で前進飛行時にローターに頼っていた推力と揚力を分担してローターの揚抗比を最適化させることで抗力を減らし、高速化と航続性能の増加をはかる計画である。

主な用途は戦闘用のウェポン・キャリアとなる。つまりは騎兵隊の馬に相当する。

騎兵隊には幌馬車も必要でオスプレイのティルト・エンジンの変形でローター・シャフトだけをティルトさせたり、内翼にティルト・エンジン(ローター)のナセルを設けて外翼を一緒にティルトさせる方式が計画されている。

ほかに、前後に主翼を付けたタンデム翼の胴体の前後にエンジンを置いて各々のエンジンが各主翼の翼端に設けたティルト・ローターを駆動し、前後のエンジンをシャフトでつないで一方の出力喪失時のフェール・セーフとする H 配置のクァド・ティルト・ローター(ダクテッド・ファン・タイプもある)機の計画もある。(ムカデ式ですね。いくらでも長くできそう)

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FVLFはフューチャーといえども同じような構成や構造は過去の歴史の中にいくつも存在する。

要は、機械のメカニズムだけではモノにならなかったアイデアをコンピュータで制御することでモノにしようというイノベーションというよりベターメントの技術開発である。

歴史を否定的に振り返ることは自虐史観というらしい。「自」があれば「他」もあるということで、この一文は他虐史観となる。

その面ではサイド・バイ・サイドのヘリコとしてのオスプレイにはどことなく技術的な胡散臭さが付きまとうのは否めない。

次回はヘリコプターで実用化例のない(注記参照)サイド・バイ・サイドオスプレイの問題を機体速度がない(V=0)の場合のタンデムチヌークと比べてみることにしよう。(つづく)

注記

現在の主流であるシングル・ローターの基本構造を完成させたシコルスキー V-300 が登場するのは 1939年であった。また実用実証機となるシコルスキー R-4 は1942年に生産される。

タンデム・ローターの実用実証機としてはパイアゼッキ HRP-1 が1945年に登場した。

それら二つの形式に先行して、 ヘリコプターという定義の持つ可能性を実証していたのはサイド・バイ・サイドの構造をもった1936年のフォッケウルフ Fw.61 であった。

そしてその、Fw.61の系統に連なるソビエトのミル Mi-12 は、吊り上げ積載量・高度の公認世界記録を持つ。

同じくカモフ Ka-22 は、二つの推進用のプロペラを持ち、積載量、速度、高度などで8つの世界記録を持つ。

・・・などの実績は否定できない。

しかし、生産機数も数機でその多くが事故で喪失する。加えて後継機種もない、など、実用機というよりレコード・ブレーカー(記録挑戦機)として存在した。

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